Statement

冬木 遼太郎

例えば、絶えず流れているこの時間がこの世界を秩序づけているものであるということを私たちは知っています。 ただ普段はその事実を意識することなく過ごしています。 なぜならその声は小さく、私たちにとってもっと身近な慣れ親しんだ声が覆いかぶさるため、その存在を意識することはありません。 そのような日常においては"意識化されることのない秩序"が強く現れている状況をつくることが、私にとっての制作です。

「現実を見やすくする」という点では、作品は言葉と同じ機能を持っていると私は考えています。 ただし、作品によっての認識は視覚に依存しているため、言葉ほどの明快さは持っていません。

私は"STOP THE TIME"というフレーズをしばしば作品の一部に用いています。
その言葉の本気と冗談が入り交じったところに魅力を感じています。そこには絶対にかなわない切実な欲望と空疎な冗談を言うときのような諦めに似た感情の両方が一緒にあります。 これらのひとつの方向に集約できない発話もまた、芸術という領域の中であるからこそ可能なことであると私は考えています。
そういった観点で作品をつくることを通して、言葉をも含めた全てを現実として見て捉えること、作品が現実のどういった要素と結びついているかを繰り返し検証することを志向しています。  —2016年1月

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